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SDGsとは?ざっくり理解してみよう。

ニュースや学校、企業等の様々な場所でSDGsという言葉を耳にするようになりましたね。
この記事ではSDGsのことをざっくり理解してもらえるように書かせていただきました。

目次

SDGs「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」

SDGsはミレニアム開発目標(MDGs)が前身であり2015年9月国連サミット(国連加盟193か国)で全会一致で採択された全世界が取り組むべき目標です。

2016年から2030年の15年間で17の目標と169のターゲット(232の指標)の達成を目指すことになりました。

SDGs成立の背景

2015年当時、未だ世界の多くの人々が貧困状態にありました。富裕層と貧困層の格差は大きく、多くの国で不平等な状態が存在していました。自然災害も多く発生し被害額も年々拡大しています。紛争問題やエネルギーを始めとする様々な資源の減少。特に気候変動は最大の課題です。

このように多くの深刻な社会課題を解決するために全世界で解決策を模索する必要があったのです。

懸念されている課題

二酸化炭素の濃度上昇
☑人口増加:2056年には100億人
☑プラネタリーバウンダリー(人間が生存できる範囲の限界)

改善及び進歩

ICTの進化による知識社会化や幅広い分野(医学やエネルギー)でイノベーションが起こったこと

プラネタリーバウンダリーとは?

限界を超えると取り返しがつかない(回復不能な)境界線。

  1. 気候変動
  2. 生物圏の完全性の変化
  3. 生物地球化学的な循環(窒素とリン)
  4. 海洋酸性化
  5. 土地利用の変化
  6. オゾンホール
  7. 大気エアロゾルの負荷
  8. 新規化学物質
  9. 淡水の消費

TRANSFORMING OUR WORLD:THE 2030 AGENDA FOR SUSTAINABLE DEVELOPMENT ~私たちの世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ~

2015年の国連サミットの成果文書です。SDGsの理解を深めたい方は一読しておくとよいかもしれません。上述したSDGsの成立の背景のことも触れられています。
「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ(日本語仮訳版)」(※PDF形式)

書いてあること

  • 前文及び5つのP(人間・地球・繁栄・平和・パートナーシップ)
  • 宣言
  • SDGs
  • 実施手段とグローバルパートナーシップ
  • フォローアップとレビュー

前提:貧困の撲滅が地球規模の最大の課題。
結論:2030年までにSDGsを達成できたなら全人類の生活は改善され、我々の世界はより良いものに変革される。

SDGsを理解するために

誰一人取り残さない(leave no one behind)

特定の国や人さえ良ければいいということではなく、全人類を対象としています。

持続可能性

持続可能な世界を実現するには、経済・社会・環境のバランスの取れた発展が必要です。
経済至上主義でもなく、環境のために経済成長の過度な制約を求めないということですね。経済至上主義だと環境や社会が犠牲になり、経済成長を無視すると貧困に陥りますので、それぞれのバランスを考えながら解決を目指すのです。

SDGsの5つの特徴

普遍性先進国を含め、全ての国が行動
包摂性人間の安全保障の理念を反映し「誰一人取り残さない」
参画型全てのステークホルダーが役割を
統合性社会・経済・環境に統合的に取り組む
透明性定期的にフォローアップ

SDGsの5つのP

人間(People)目標:1.2.3.4.5.6
豊かさ(Prosperity)目標:7.8.9.10.11
地球(Project)目標:12.13.14.15
平和(Peace)目標:16
パートナーシップ(Partnership)目標:17
国際連合広報センター

SDGsの経済的側面

SDGsへの取り組みはビジネスチャンス

経済効果として2030年まで年間12兆ドルの新たな市場機会を生むと言われています。
社会課題を解決することがビジネスチャンスにつながるからです。

ESG投資

ESGとは

E=環境(Environment)
S=社会(Social)
G=企業統治(Governance)

ESG投資は上記3つに配慮した経営を行っている会社に積極的投資対象とする投資です。PRI(責任投資原則)により投資の意思決定を行います。

ESGに取り組む企業は持続可能性が高く成長性も期待できます。逆にESGに配慮していない企業は様々なリスクを抱えていると評価できます。

PRI(Principles for Responsible Investment)=責任投資原則

PRIの6原則
①投資分析と意思決定プロセスにESG問題を組み込みます
②活動的な所有者となり、所有方針と所有習慣にESG問題を組み入れます
③投資対象に対してESG問題について適切な開示を求めます
④資産運用業界において本原則が受け入れられ、実行に移されるように働きかけを行います。
⑤本原則を実行する際の効果を高めるために協働します
⑥本原則の実行に関する活動状況や進捗状況に関して報告します

2019年3月末時点で2400近い年金基金や運用会社などがPRIに署名しています。このうち年金基金などアセットオーナーの署名は432にのぼり、その運用資産残高の合計は20兆ドル以上(約2200兆円)に達しました。GPIFも2015年にPRIに署名しています。(※詳しく知りたい方は下記のリンクをご参照ください。)

GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人) 

まとめ

資本主義社会の発展により人々は経済的豊かさと利便性を得ることに成功しました。しかし、経済を優先したあまり未来の世代が我々と同じ水準で生活することが難しい状況です。

SDGsは社会でもビジネスでもトレンドであることは間違いないようです。経済と社会と環境のバランスの取れた発展を目指したSDGsを推進し、より良い世界を実現させたいですね。

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